日中首脳会談、習近平の無礼を許すな

 11月10日、北京人民大会堂で、APEC開催の前に、安倍首相と習近平国家主席との日中首脳会談が行われました。2年半ぶりです。時間は25分でしたから、通訳の時間を除けば実質は10分程度で、挨拶程度だったでしょう。

 それまで安倍首相は、何度も「門戸は開かれている」と言いながら、地球儀を俯瞰する外交として積極的平和主義を唱え、中韓を除く世界49ヵ国を訪問して来ました。日本の安全保障のためのシナ包囲網です。誠に見事な活動振りです。経済的には日本企業のシナへの投資は急減し、「チャイナプラスワン」が進んでいます。従って日本から日中首脳会談を求める必然性はありませんでした。「門戸は開かれている」と言っていればよかったのでした。

 しかしAPECで顔を合わせながら、アジアの経済大国の隣国同士が話もしないのはいかにも不自然です。アメリカからの要請もありました(青山繁晴氏の話)。
 日中会談を求める必然性はシナにありました。経済も環境汚染も悪化の一途を辿っています。チャイナリスクで日本を初めとして先進各国の投資は急減し、既存の資本の逃避も進んでいます。シナのバブル経済はすでに崩壊を始めています(宮崎正弘氏)。経済的にも環境汚染対策からも、日本の支援が喉から手が出るほど欲しいのが現実でしょう。

 しかし習近平は、日本に、安倍首相に無礼を働きました。首脳会談に臨んだ習近平の態度は無様で異様なものでした。シナはAPEC開催のホスト国の立場です。しかるに首脳会談の会場で安倍首相を待たせ、安倍首相から笑顔で「お会いできて嬉しい」との言葉をかけられても、横を向いて安倍首相の挨拶を無視しました。日韓首脳会談におけるパククネの取った態度と同じです。また、各国首脳との会談の場には、両国の国旗を掲げるのが普通ですが、安倍首相との会談の場には国旗がありませんでした。歓迎していないという子供じみた意思表示でした。
 
 これらは日本国に対する無礼というものです。日本は武士の作法として無礼を働いた者に対しては、無礼打ちしなければなりません。それが武士の誇りというものでした。時代も変わり大時代的なことを言ってもしようがありませんが、しかし日本人の行動の基本に無礼打ちの精神がなければなりません。幕末、幕府の訪米使節団は丁髷に二本を差していましたが、辱めを受けたら一刀両断との凜とした気迫があったそうです。すなわち日本は、「戦略的互恵関係」を唱えるのはよいとして、シナとの関係は無礼打ちの精神で行くべきです。

141114日中首脳会談での無礼

 この習近平の態度は世界が見ていました。石平氏は、習主席は安倍首相の下で敗者になったとし、余裕のある安倍首相の自然体と比べれば、習主席の態度は稚拙そのものだ、国際会議の晴れ舞台で「自信満々の大国指導者」を演じていたはずの彼が何ゆえにこんな失態を犯したのかと、次のように分析しています。大いに賛成する者です。

 石平氏は、最後に次のように言っています。
『「靖国不参拝」を約束しなかった安倍首相はいつでも参拝できるが、首脳会談に踏み切った習主席にしては、安倍首相に「参拝されたら」大変なことになる。今後、安倍首相に気を使わなければならないのは習主席の方だ。安倍首相を怒らせるようなことはそう簡単にできなくなる。首脳会談後の日中関係で優位に立つのは、結局安倍首相の方ではないか。』

 安倍首相には速やかなタイミングで靖国参拝を果たし、対中関係でイニシアチブを取って欲しいものです。それが「無礼打ちの精神」と思います。
 
以下、石平氏の分析を紹介させて戴きます。
   http://www.iza.ne.jp/kiji/world/news/141113/wor14111309270006-n1.html

 政権発足以来2年間、習主席はずっと安倍政権と対決路線をとってきた。日本との首脳会談を拒否する一方、国内外においては「安倍叩き」を進め、「極右分子・危険な軍国主義者」などの汚い罵倒を安倍首相に浴びせた。そして尖閣周辺の海域と空域では日本に対する挑発行為をエスカレートさせている。

 一方の安倍首相はその間、一心不乱に中国包囲網の構築を目指すアジア外交を精力的に展開した。日米同盟を強化した上、東南アジア諸国との連携を進め、あらゆる国際会議の場を借りて「力の支配」を企む中国に対する批判と牽制を行った。

 その結果、アジアで孤立を深めたのは中国の方であった。一時にはベトナムとフィリピンが反中国の急先鋒となってしまい、ASEAN諸国の大半も安倍首相の中国批判に同調する方へ傾いた。気がついたら、習主席のアジア外交は袋小路に入っていた。

 習主席は何とか劣勢をはね返して外交を立て直そうとし、中国が議長国を務めるAPECが最大のチャンスとみて着々と動き出した。まずはベトナムとの対立を緩和させ、フィリピンとの領土紛争も一時的に休戦させた。経済援助を手段に一部のアジア諸国を手なずけた。準備万端整えた上で習主席はAPECの大舞台に立ったのである。

 しかし彼には心配事があった。安倍首相の出方だ。中国が招かなくても、安倍首相が国際会議参加のために北京にやってくる。そしてもし、安倍首相がこの重要会議において相変わらずの中国批判を展開していたら、中国にとっての晴れ舞台が台無しになってしまう。会議を利用してアジア外交を立て直そうとする習主席の企みは、ご破算になりかねない。

 中国は結局、安倍首相を「野放し」にするようなことはできなかった。そのためには首脳会談に応じる以外にない。もちろん中国はそう簡単に折れたくはない。「領土問題の存在を認める」「靖国は参拝しない」という2つの条件を日本側に突きつけた

 しかし、安倍首相は最後までそれを拒否した。窮地に立たされたのは習主席の方である。そしてAPEC開催の3日前、日中間でようやく4項目の「合意文書」が交わされた。もちろんそこには「靖国」のやの字も入っていないし、日本が認めたとされる「異なる見解」は決して「領土問題」を指していないことは一目瞭然だ。つまり中国は、日本側に突きつけた2つの「条件」を自ら取り下げて首脳会談に応じた。

 こういうことを強く意識しているからこそ、安倍首相との会談の冒頭、習主席は自らの悔しさを覆い隠すために、条件を引き下げたことを国民の目からごまかすために、わざと無礼な態度をとって虚勢を張るしかなかった。その瞬間、習主席は文字通りの敗者となった。

 習主席にとっての問題はむしろこれからだ。「靖国不参拝」を約束しなかった安倍首相はいつでも参拝できるが、首脳会談に踏み切った習主席にしては、安倍首相に「参拝されたら」大変なことになる。今後、安倍首相に気を使わなければならないのは習主席の方だ。安倍首相を怒らせるようなことはそう簡単にできなくなる。首脳会談後の日中関係で優位に立つのは、結局安倍首相の方ではないか。

以上
(うまし太郎)

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未分類 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2014/11/14 11:40
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