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愛しの座敷わらし

3.11から1年以上が過ぎました。新聞では被災地の報道がめっきり減りました。都会の雑踏に住んでいると、昨年東北で何事もなかったような錯覚を覚えてしまいます。しかし復興庁が発足したのが、3.11から11ヶ月にもなる本年2月と、政府の復興への取り組みは遅々としています。

先日、私が属している団体で、岩手県の沿岸広域振興局長をお招きして、岩手県の復興に向けた取り組みについて、お話を伺う機会がありました。その折、改めて津波来襲時の映像や被害状況の写真を見せてもらいましたが、あの凄まじさの中を生きのび、しかし家族を亡くし、生活の全てを失った人々が、未だ仮設住宅に住んでいることを、決して忘れてはならないと改めて思いました。

しかし東京都を例外として、瓦礫処理の引き受けでは、各県とも地元住民の反対に遭遇して、あの「絆」とは一体何だったかと思わせたり、東北復興のためには、我が国経済が雄々しく発展して支えなければならないのに、原発再稼働反対を叫んで、その基になるエネルギー危機に思いを馳せなかったり、東北の農業は死ねと言わんばかりのTPP推進に血道をあげたりで、国民レベルでも政治レベルでも、東北の苦境と復興が忘れ去られているようです。

さて岩手県では、復興計画は、安全の確保、暮らしの再建、なりわいの再生の3原則に基づき、昨年の8月には作成され、今実行中とのことです。課題は山積みとのことですが、大きくは土地利用の規制の問題、瓦礫の広域処理の問題、それと復興事業を行う専門知識を有する行政のマンパワー不足が深刻とのことでした。

その中で、昨年6月、平泉が世界文化遺産に登録されました。国内で16番目、東北では初とのことで、岩手県の人にとっては、復興の象徴として、大変力づけられたとのことです。そして7月に「東北復興平泉宣言」を発表しました。文化遺産としての価値を内外にアピールし、誘客に展開しようとしています。その一環として、県観光協会は、逆張りの発想で、復興中の被災地や美しさを取り戻した浄土ヶ浜なども訪れる「復興応援ツアー」を企画推進しています。多くの人に観光で訪れて頂き、賑わいをもたらすことが、被災地の人にとっては、気持ちの上でも、もちろん経済的にも、大変嬉しいことなので、是非大勢来て下さいとのことでした。

前置きが長くなりました。「座敷わらし」とは、岩手県に伝えられている精霊で、座敷又は藏に住み、見たものには幸運を、家には冨をもたらすのだそうです。柳田国男の遠野物語では、座敷わらしが去った家が没落するお話が紹介されています。

東京のサラリーマン高橋家のお父さんは、転勤で岩手の田舎町に引っ越してきました。お父さんが選んだ新しい住まいは、なんと築200年の古民家、突然の田舎暮らしで不満だらけの家族、ぎくしゃくとした中で家族に起こり始める不思議な出来事、どうやら座敷わらしが住んでいるのかも。作家萩原浩さんの「愛しの座敷わらし」がこの度映画化され、この4月末から全国公開されるとのことです。

さわやかな感動を呼ぶ家族映画とのことで、振興局長さんは、是非ご覧になって岩手が好きになって下さい、そうすれば、お宅には座敷わらしが住み着いて、家族円満、幸福が訪れますよ、好きになったら岩手にもどうぞとのことでした。映画は滅多に見ませんが、見に行こうかと思います。そして岩手にも。それで復興支援になるのだったらとの思いですが。

振興局長を招いた知人は、何回も被災地に足を運び、現地の悲惨な状況を目にしてきた印象を、さだまさしの「防人の詩」に託して紹介してくれました。映像は震災バージョンですが、震災の映像と共に聞く歌は心に染みます。詩の原典は万葉集とのことです。

「教えて下さい/この世に生きとし生けるもの/すへての生命に限りがあるならば/海は死にますか/山は死にますか/春は死にますか/秋は死にますか/愛は死にますか/心は死にますか/私の大切な故郷もみんな逝ってしまいますか」

http://www.youtube.com/watch?v=zxU0qPM3ESY

平護会のMLで、歌の力が話題になりました。このさだまさしの歌を聴けば、被災地に思いを馳せ、被災地の人々と共に復興への想いを共有していく、そんな歌なのではないかと思います。

振興局長さんは最後に、「岩手は必ず復興します」と力強く述べられました。

(うまし太郎)
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未分類 | コメント:(1) | トラックバック:(0) | 2012/04/26 08:54
コメント:
「愛しの座敷わらし」良さそうですね!!!
うまし太郎さん

御紹介有り難うございますv-354

調べたら、私が良く行くシネコンでも、上映されるみたいです。嬉しいですv-351

全国の公開劇場
http://theaters.toei.co.jp/TheaterList/?PROCID=02347

上映開始日はまちまちですが、5月12日開始が多いみたいですね。


予告編
http://www.warashi.jp/

公式HP
http://www.warashi.jp/

楽しみですv-410

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