護衛艦「いずも」に乗艦してきました

 この3月25日に就役した海上自衛隊最大のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」が、4月11日、海上自衛隊横須賀基地で一般に特別公開され、抽選で選ばれたおよそ9,000人が、最新の護衛艦を見学しました。応募者は全国から4万人あったとのことで、国民の関心が高いことを伺わせます。

 ヘリコプター搭載型護衛艦として、従来「はるな」、「しらね」、「ひゅうが」がありました。基準排水量、ヘリコプター最大搭載容量、同時発着能力で比較すると、「ひゅうが」は13,950トン、11機、3機、「しらね」は5,200トン、3機、不可、に対して、「いずも」は19,950トン、14機、5機と圧倒的に大型化しています。ちなみに「いずも」の全長は248メートルで、帝国海軍の空母で真珠湾にも出撃した「飛龍」(機銃排水量17,300トン、全長227メートル)を上回ります。乗員は最大470人で、海自護衛艦の中で最大の艦です。

 ヘリコプターが離着陸する甲板は、「はるな」、「しらね」は、全長の三分の一程でしたが、「ひゅうが」は全通甲板が採用され、「いずも」も全通甲板が採用されています。問題は、従来型のヘリコプターに対して、今後はオスプレイや垂直離着陸機の運用が可能なのかですが、そのためにはエンジンから排出される高熱の排気ガスの噴出に耐えるようになっていなければなりません。「ひゅうが」も「いずも」も、飛行甲板は耐熱処理されています。平成25年6月、米カリフォルニアで行われた日米合同演習で、「ひゅうが」で、オスプレイの着艦・発艦訓練が行われました。

 「いずも」は「しらね」の後継艦として平成22年度に予算1,139億円が認められ、平成24年1月起工、平成25年8月進水、そして平成27年3月、竣工就役しました。2番艦も平成24年予算で工事が進んでおり、平成29年3月に竣工就役の予定です。

 Wikepedia等により「ひゅうが」との比較で「いずも」の能力を見てみましょう。
・「ひゅうが」は単艦での戦闘能力を持っていたが、「いずも」は艦そのものの戦闘能力は低く抑えられ、単艦として運用するのではなく、艦隊の旗艦としての運用される。
・武装としては、「ひゅうが」は射程30~50㎞の防空ミサイルを持っているのに対して、「いずも」は対艦ミサイルの近接防御に優れている。
・対潜戦能力としては、多機能レーダーやソナーは簡略化されており、「ひゅうが」が搭載していたような対潜ミサイルも魚雷発射管も持たず、最低限の対潜探知能力と対魚雷防御能力としている。但し、多数のヘリコプターを使うことにより、高い対潜水艦戦能力を持つ。
・「ひゅうが」にない異なる機能として、輸送艦、補給艦、病院船の機能が付与されている。
  ・輸送艦機能:自衛隊員400人の輸送、3.5トン大型トラック50台の輸送が可能で、多目的強   襲揚陸艦に近い機能。また、地対空誘導弾パトリオットが搭載できる。
  ・補給艦機能:他艦艇への洋上補給能力(燃料、真水)として汎用護衛艦3隻分の能力。
・病院船機能:手術室と病室は35床。野外手術システム展開可能。

 海自は特に言っていませんが、東日本大震災における米軍の「ともだち作戦」での空母ロナルド・レーガンの役割と同じように、国内および国際的支援としての巨大災害対策機能も大きいと言えるでしょう。

       150411護衛艦いずも・記念

 さて、特別公開では、格納庫、飛行甲板の見学と両者を結ぶ昇降エレベーターの試乗体験が出来ました。
 JR横須賀駅から向かうと、岸壁に繫留されている「いずも」の全長248メートル、全巾38メートルの巨体が目に飛び込んできます。誠に巨大です。

       150411護衛艦いずも・全景

 まず、タラップを登り格納庫に乗艦します。格納庫は、長さ125m×幅21m×高さ7.2mと巨大な空間を確保しています。大型トラック50台を積載出来るとのことです。

       150411護衛艦いずも・格納庫

 格納庫と飛行甲板との間を結ぶエレベーターが前後2基あります。甲板前部中央部に20×13メートルのものがあり、後部左舷側には15×14メートルのものが設置されて、より大型の機体の運搬が可能になっています。中央部のエレベーターに乗りました。エレベーターは四隅にあるそれぞれの4台の巻上機で、同期を取りながら上ります。甲板に到着すると、甲板面と見事につらいちに停まりました。つらいちで当たり前ですが、案外巨大重量物構造のメカとして、難しい技術です。

 飛行甲板は、長さ245メートル、巾38メートルあり、びっくりする広さです。

        150411護衛艦いずも・デッキ

 見学は各所をザッと見るだけでしたが、海自自衛官が説明役として大勢配置され、サービス精神が溢れる対応をしていました。質問しながら1時間半ほどゆっくり見学できました。。

 さて、「いずも」には批判勢力があります。朝日新聞とシナです。

 朝日新聞は、全通甲板を持つ事で空母あるいは軽空母またはその能力を持つとして、「ひゅうが」が計画された時から反対してきました。「いずも」についても、船体の長さや排水量が真珠湾攻撃に参加した旧日本海軍の「翔鶴」、「瑞鶴」に近い、どう見ても空母なのではとの批判です。

 そしてこの度は、朝日得意の「声」欄を使って次のように批判をしています。
『防衛省は「空母ではない」というが、国際的権威があるジェーン海軍年鑑では「ヘリ空母」に分類されている。海外からは、空母とみられるだろう。
 自衛隊は「専守防衛」を掲げ、攻撃型空母など攻撃兵器の保有は、憲法9条2項で禁止される戦力にあたるので許されないとされてきた。今回の「ヘリ空母」の就役は、一線を越えた戦力の保持になっていないか。安倍政権は既成事実の積み重ねによる、なし崩し的な安全保障政策で憲法9条の空洞化を図っているようにみえる。「我が軍」発言との関連で国会でも追及されるべきだ。
 国民を守る策は、戦争に至る道を選ばずに済む外交努力しかない。積極的平和主義をいうなら、威嚇の拳を先におろし、相手の目を見て話をするのでなければ始まらないはずだ。』
    http://www.asahi.com/articles/DA3S11690590.html
   
 「相手の目を見て話す」のが国民を守る策とは笑わせます。しかしこのようなお花畑の世論があることも現実です。

 シナも平成25年8月、進水式の後、シナの各紙は「準空母」と呼び、日本の「右傾化」を証明するものだと難じました。シナ国防省も「日本は歴史から学び、自衛政策を守り、平和発展の道を歩むとの約束に従うべきだ」と批判しました。

 平成26年10月10日付けの産経新聞は、『護衛艦「いずも」、中国と朝日新聞が猛批判する理由は?』と次のように報道しました。「いずも」の意義とシナ、朝日の批判について、誠に正鵠を得た解説をしています。

(紹介始め)
 (朝日新聞や中国批判に対し)、日本政府は、「いずも」が空母であることを否定している。そもそも攻撃型空母とは、敵地を攻撃する戦闘機を搭載する能力を有していなければならないが、「いずも」はF35など垂直発着可能な戦闘機を艦載できる設計にはなっていない。

 とはいえ、「いずも」はヘリコプター5機が同時に離着陸できる巨大甲板を有し、就役すれば海自最大の艦船になる。空母であろうがなかろうが、さまざまな場面で活躍が期待されていることは間違いない。

 同じヘリ搭載型護衛艦は、すでに「ひゅうが」と「いせ」が就航しているが、乗員以外の収容可能人数は「ひゅうが」型が約100人であるのに対し、「いずも」は約450人に上る。日本国内で大規模災害が発生した際は避難所として機能し、緊急時の在外邦人輸送にも役立つ。日本政府が「多目的性」を誇るのはこのためだ。

 もちろん、防衛が主任務であることが忘れられてはならない。

 他の護衛艦やイージス艦とともに編成される護衛隊群の中枢艦となる「いずも」は、最新鋭のC4I(指揮・統制・通信・コンピューター・情報)システムで優秀な“司令塔”となる。大量の陸上自衛官を輸送することもでき、水陸両用作戦など、陸海空自衛隊が連携して作戦行動に当たる統合任務の中核を担うことも可能だ。

 中国軍が日本に侵攻する有事を想定してみよう。この場合、日米安全保障条約第5条に基づき、米海軍空母が来援に駆けつけることが不可欠となる。約90機の艦載機を擁する米空母は、戦闘機の航続距離を気にすることなく敵に打撃を与えることができるからだ。

 ところが、米空母にも弱点はある。潜水艦からの攻撃にもろいため、敵国潜水艦が潜航する海域には展開しづらいのだ。ここで、海自ヘリ搭載型護衛艦の登場となる。哨戒機SHなどが甲板から飛び立ち、敵潜水艦を探し出し、攻撃を加える役割を担う。

 つまり「いずも」は、自衛隊と米軍が連携して行動する際のカギになる艦船といえる。中国がこれを嫌がり、「右傾化」などと騒ぎ立てるのは当然かもしれない。しかし、朝日新聞が中国と一緒になって批判するのは何故なのか。不思議な話ではある。
   http://www.sankei.com/premium/print/141010/prm1410100001-c.html

(紹介終わり)

以上
(うまし太郎)

人気ブログランキングへ
にほんブログ村 政治ブログ 保守へ
にほんブログ村
スポンサーサイト
未分類 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2015/04/13 13:51
コメント:

管理者のみに表示