安倍さん、4本目の矢が必要です。

金融緩和、財政政策、成長戦略の3本の矢によるアベノミクスがスタートし、今日本の社会には、前政権の明日に希望がないような陰鬱な気分から、経済に明日は今日より良いと思わせるような明るさが戻って来ました。まだ1本目の金融緩和の矢が放たれただけですが、引き続き2本目、3本目の矢を放って、アベノミクスを確としたものにして欲しいものです。「戦後レジームから脱却」し、「強い日本、誇りある日本」を支えるものは、偏に経済だからです。

その経済活動を下支えるのは言うまでもなくエネルギーです。前政権の福島原発事故への対応は、誠に稚拙でした。その上国民の原発への恐怖感をいたずらに煽り、脱原発などと現実を見ない原子力政策を進めました。そして今一部を除いて国内の原発は停止したままです。エネルギー問題が危機の状態にあります。

130507原発の稼働状況

●地域経済の崩壊
産経新聞九州総局は、もう地場の地域経済は保たないと、九州の実態を報じています。(『脱原発が地方を滅ぼす』)。

北九州には、自動車関連部品メーカーが集積しています。多数のプレス機を動かし自動車のボディを生産する工場では、一般家庭4千戸に相当する電力を消費しています。それ太陽光だ、風力だなどは産業界から見たら戯れ言なのです。

昨年、電力会社から要請のあった10%節電では、クーラーを切ったため、工場も事務所も40度にもなりました。今年は電力料金の14%もの大幅値上げです。節電の上に値上げですから、省エネ活動も限界です。コストアップに跳ね返ります。ある地場の鋳物メーカーは電気炉を使って鉄を溶かします。14%もの電気代値上げは、小規模な企業にとっては経営努力の限界を超えます。

九州は一時シリコンアイランドと呼ばれ、半導体工場が集積していました。今韓国、台湾との規模の競争に追い込まれています。規模を拡大するには電気が必要です。ある会社では、一般家庭2万戸分の電気を使用しています。その上、瞬時の電圧低下も許されません。電力の供給もその品質も不安定になれば、やっていけなくなるのです。

地域の第1次産業も同じです。酪農家では搾乳に冷凍保存が必須です。いくら「計画」停電でも、対応など困難です・・・。等々でかくして地域経済は、崩壊に直面しているのです。しかもこれは日本全国で同様でしよう。

TPP交渉参加で競争力向上などと言っている一方で、製造業は電力問題によるコストアップ要因を抱え、国内ではやっていけない状況、すなわち国内の空洞化が進んでいます。大いなる矛盾です。原発が停止状態のままでは、こうなることは誰でも分かっていることでしょう。分かっているのに成り行きのままになっており、原発再稼働の話はどこからも出てきません。

今原発停止で石油・液化天然ガス輸入で3~4兆円の国富が海外に流出しています。アベノミクスによる円安で、更に膨らみます。不安定かつ高価な電力は企業を直撃し、企業の国際競争力はどんどん減退します。

3本の矢では足りません。原発再稼働の4本目の矢が喫緊の課題と思います。

●原発は停止しなければならないのか
国内産業が崩壊し、失業者が増え、生活水準が悪化しても、今ある原発を停止しなければならないのでしょうか。素人の素朴な疑問をいくつか書きます。

①福島原発事故では死者は一人も出なかった。一方、交通事故では死者は昨年は4,400人発生している。しかし自動車は止めるべきだとの声は一切出てこない。止めれば社会が成り立たないことは誰でも知っているからだ。また死亡者は、昭和45年がピークで16,800人、それが昨年は1/4まで削減されている。安全の技術開発や管理制度が進んだからであろう。原発も同じ理屈ではないのか。

②今日本の原子力技術は世界最先端にあり、世界的に国家として強みになっている。しかし原発を長期停止すれば、企業からたちまち人材はいなくなり技術は喪失する。若者は大学で原子力分野を目指さなくなるから、長期的に技術はなくなる。国家としての強みをわざわざ捨てることになる。そうしてでも原発は停止しなければならないのか。

 また企業の人材は、原発を推進する中・韓などに流れる。言ってみれば敵性国家に技術が流れ、敵性国家の発展に貢献することになる。それでもよいのか。

③誰も言わないが、原子力技術を喪失することは、核武装に関する国家安全上の選択肢を、長期的に放棄することに繋がる。それでもよいのか。

④政府が定めた放射線量安全基準は、国際放射線防護委員会(ICRP)の推奨値に準拠し、年間20ミリシーベルトと定められた。しかしそのICRPの推奨値に対して、世界の専門家から異論が出ており、アメリカのラッキー博士は、広島・長崎のデータを含めて、世界中の文献を調査し、むしろ年100ミリシーベルトぐらいは健康に良いとまで言っている。

 札幌医科大学の高田純教授もチェルノブイリ等の現地調査を踏まえて異論を述べている。ICRPの「しきい値なし直線仮説」は世紀の詐欺だという専門家もいるらしい。
 また、昨年12月、「原子放射線の影響に関する国連科学委員会」は、年間100ミリシーベルトを受けた場合の人体への影響は一切ない、と報告書を出している。
 そもそも民主党政権が定めた政府の基準は間違いか、または見直し検証が必要ではないか。

⑤間違いであれば、年間1ミリシーベルトの基準で数兆円をかけて除染を行っているのは、ナンセンスであるし、むしろ不必要に人々を不安に陥れているのではないか。当時の小宮山洋子厚労大臣が決めたようであるが、基準を定めた経緯を検証すべきではないか。広島・長崎では除染は行われていないが、健康障害が起こった話は聞いたことがないのだ。

⑥東北大地震では、より震源地に近い女川原発は安全に停止した。東海第二も停止した。福島第二原発は津波に襲われたが、たまたま高所に設置されていた冷却用ポンプが作動し冷温停止にこぎ着けた。大前研一氏のレポートによると、「地震で有意な損傷を受けたとは認められない、事故の最大のポイントは津波による電源喪失」と言っている。原因が分かれば対策も可能ではないか。

 大前氏は政府の協力も得てメーカーの専門家によるチームで事故検証をしている。政府の事故調も、国会の事故調も、メーカーの専門家を排除している。工学的検証が不十分ではないか。工学的検証を進め安全設計基準に反映させることにより、自動車の安全技術が進んだのと同じように、原発の安全技術も進めることが出来るのではないか。

⑦日本の地震学学者からは東北大地震は全く予測されていなかった。規制委員会では、活断層の調査をし、コンクリートを流した工事跡を活断層の痕跡と言った。要は科学的に分からないことが多いのではないか。それなのに、今活動していないような数十万年前の「断層」の痕跡を「活」断層として、その上にある今の原発の再稼働を止めようとしているようだ。

 規制委員会の人選を間違えているか、そもそも自然科学者の知見だけで、事実上原発の廃止や再稼働を左右できるような今の委員会は、制度として危険であり、出来たばかりとは言え、早急に見直しすべきではないか。

●安倍さん、第4の矢を!
この5月の連休中に安倍首相は、シナ包囲網を描く形でロシアを初めとして各国を訪問し、アラブ首長国連邦とトルコとの間で原子力協定を結びました。トルコとは具体的に、トルコが建設を計画している原発について、日本からの輸出に対して政府の支援を約束してきました。総事業費は2.2兆円にもなるとのことです。

 世界の原発メーカーと言えば、日本の三菱重工、日立製作所、東芝、アメリカのGE、フランスのアレバぐらいです。アメリカの大手であったウェスチングハウスは、東芝に買収されました。中・韓も輸出するなど言っていますが、危なくてしょうがないことは世界が知っています。日本は絶対的に強い立場にあるのです。この強みを放棄してまで脱原発が取るべき道なのか、明らかと言うべきです。

 輸出を支援するのに国内は脱原発とは、輸出先の海外に対して説明がつきません。安倍首相は実はいろいろ分かっているのだと思います。是非、上に述べた多分多くの国民の素朴な疑問に対して、政府の力を挙げて、国内外の知見を集めて検討し、国民に説明をし、説得をし、かくして出来るだけ早い原発再稼働への「アベノミクスの第4の矢」を放つべきではないか、そうしなければ、アベノミクス3本の矢は、エネルギー問題が足を引っ張り、成果を大きく減退させるでしょう。

以上
(うまし太郎)
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未分類 | コメント:(1) | トラックバック:(0) | 2013/05/05 21:48
コメント:
No title
 原発反対勢力の主張は、論理的帰結でも技術的結論でもありません。
 政治的陰謀の道具に取り込んでいるものです。
 反原発勢力≒反日媚中勢力(日本侵略の手先)であり、反日媚中の中心にNHK・朝日を中心としたマスコミと日教組とそれに教育され妄信する人々が居ます。
 彼らとは議論が成立しません。それは彼ら自身が自分の理論が破綻していることを知りながら戦術として反原発を武器にしているからだと思います。
 安倍首相のマスコミ対策は、これまでのところとても上手く機能していると思います。
 しかし、反原発勢力の切り崩しはとても困難だと思いますが、やって貰わねばなりません。
 それも日本を護る一歩だから・・・。

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