安倍首相はスーパーマンで大宰相?

●英エコノミスト誌は、従来から安倍首相に対して辛口の評価をしていました。今年の1月5日号では、「安倍内閣は恐ろしいまでに右傾的な内閣でこの地域にとって悪い兆しだ。危険なほど国家主義的だ」と論評していました。理由として、

・閣僚中14人は「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」という議員連盟に所属している、13人は「伝統的価値観」への回帰を提唱している、「村山談話」の撤回を求めるだけでなく、東京裁判の判決さえもなかったことにしたいとの考えを持っている、急進的な国家主義者から成る内閣なのだ。
・安倍氏は自身は、米国から押しつけられた日本国憲法、愛国心を軽視していると考える教育基本法、日本が従属的な役割に置かれている日米安全保障条約を改正したいと考えている。
・対中関係でも、中国は怒りを露わにしているにもかかわらず、和解の姿勢は示さず、日本の領土を守ると頑なに誓うのみだ。

(http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/36873)

 日本の戦後レジームの構造をかなり正確に捉えていますが、それからの脱却こそ必要なのに、彼らから見ると、超国家主義だと言うのです。そして過去の亡霊を自民党の物置に閉じ込めておかなくてはいけないなどと言っていました。対中関係への評価を含めて、悪意と偏見に満ちていると言うべきです。しかしこれが国際関係の現実かも知れません。

●しかし、株価は55%上昇、GDPは第1四半期は年率換算で3.5%成長、支持率70%超の現実を評価せざるを得なくなったようです。同誌5月17日号は、表紙に安倍首相を映画のスーパーマンになぞらえたイラストを掲載しました。空飛ぶ謎の飛行物体を見て、「あっ、鳥だ、」「いや飛行機だ」「違う、あれはスーパーマンだ」と言う定番の科白が、「あれは日本だ」と置き換えられ、安倍首相が着ているスーパーマンのコスチュームの胸元の「S」のマークが、円の「Y」に変えられているのです。

130520安倍晋三はスーパーマン?

 そして記事では、大胆な金融緩和などを受けた東京市場の急激な株高や政権の支持率の高さなどを紹介したうえで、「日本を20年に及ぶ不況から脱却させるのは大変な課題だが、計画の半分でも実現できれば、偉大な総理大臣だとみなされるだろう」と論評しています。

 さらに、経済規模で日本を上回った中国の存在感の高まりが安倍政権に切迫感をもたらしているとして、「いわゆるアベノミクスは経済政策のように聞こえるが、実際は、安全保障政策の意味も同じ位持っている」と分析しています。その上で、今後の課題は中期的な財政健全化の実現や、農業などの改革を抵抗に屈せず進められるかどうかで、懸念は外交面で強硬路線を取り過ぎることだ、などと指摘しています。

(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130518/k10014667951000.html)他

●ロンドンを拠点に活動する国際ジャーナリスト(元産経新聞ロンドン支局長)木村 正人氏は、次のように感慨を述べています。

・ロンドンに来てから6年経つが、日本がエコノミスト誌でここまで絶賛されるのは珍しい。かつて「Japain」、「Japanization」の見出しが踊ったことはあっても、日本が肯定的に評価されることは少なかった。
・「Japain」とは「痛々しい日本」とでも訳すのだろうか。膨れ上がった政府債務、低成長、政治の停滞と改革の遅れが日本を蝕んでいるという皮肉を込めた「Japan」と「pain」を合わせた造語だった。
・「Japanization」は、そんな日本の病が世界金融危機後に米国や欧州に広がっているという指摘だった。オバマ米大統領とメルケル独首相のマンガが着物を着て表紙に登場した。
・安倍政権が誕生して約5カ月、ついに辛口のエコノミスト誌が「日本がやってきた」と報じているのだ。

(http://bylines.news.yahoo.co.jp/kimuramasato/20130518-00025022/)

●一方産経新聞5月20日号は、「安倍首相、大宰相の可能性、右傾化批判一転、米国で高評価の兆し」と次のように報じました。

・米外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ」は16日、安倍首相へのインタビュー記事を掲載し、「安倍首相の政権復帰は当初、投資家や有識者を当惑させたが、就任後間もなく、日本経済復興の野心的なキャンペーンに着手した。約半年たった今、それは効果をあげているように思われる」と紹介した。

・元米国務省日本部長でジョンズ・ホプキンス大教授のラスト・デミング氏は15日、ワシントン市内のシンポジウムで、尖閣諸島周辺で挑発を続ける中国への対応について「安倍首相をナショナリスト(民族主義者)と批判する向きがあるが、実効支配している尖閣諸島を守ることは右翼ではない。世論に広く支持された国民の意思だ」と指摘、こうした日本の対応に中韓両国や一部米メディアが日本全体が右傾化していると批判するのは見当違いだと強調し、また、憲法改正についても、「米国が起草した憲法の改正を多くの国民が支持している」と指摘した。

・同氏は更に次のように絶賛しました。
「政権発足から約半年がたつが、安倍首相は「洗練された政治家であり、外交的にも難しい諸懸案にうまく対応している。歴史認識でつまずかなければ、大宰相になる可能性がある」。

・ジョージタウン大学のケビン・ドーク教授(東アジア文化論)も15日、戦略国際問題研究所に論文を発表し、次のように評価しました。
「多くの米国人は偏見を持ち、日本のナショナリズムといえば戦前の日本軍部を想起するが間違いだ、安倍首相は、(排他的な)民族型ナショナリズムではない」。

(http://sankei.jp.msn.com/world/news/130520/amr13052008440002-n1.htm)

●アベノミクスの実績とと安倍首相の人物が、悪意と偏見を打ち砕き始めていると言えるようです。しかしまだまだアメリカでは州議会で「従軍慰安婦」非難決議がなされる現状があります。安倍首相には、引き続き脇を締めて、来る参院選での勝利と、その後いよいよ戦後体制脱皮に向かって、本領を発揮して欲しいと期待します。新聞の「安倍日誌」を見ると、今安倍首相は、八面六臂に活動していますが、それにしても健康は大丈夫でしょうか。

以上
(うまし太郎)

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自民党 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2013/05/20 17:10
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