原子力規制委の暴走を許すな!

 5月23日付けの産経新聞は「敦賀原発報告書、規制委の暴走を許すな、廃炉ドミノで日本が衰える」と題した社説(主張)を掲載しました。正論であり大いに賛成する者です。
 原子力規制委員会は、民主党政権の時代の平成24年9月に、時の内閣からの独立性の高い三条委員会として発足しました。委員長及び委員は当時の野田内閣による任命です。任務は、「原子力利用における安全性の確保に関すること」とされています。

 しかし内閣からの独立性をよいことにして、誰のコントロールも受けずに、既存原発の再稼働どころかむしろ廃炉に向けて、活動をしているのはないかと多くの指摘があります。今原発停止でおんぼろの火力がフル稼働しています。いつ壊れるか分かりません。またその燃料代が年間3~4兆円にも達し、貿易赤字の原因になっています。電力供給の不安定と電気代の大幅値上げで、製造業は国内ではやっていけなくなってきました。アベノミクスは、エネルギー問題で危うくなると言うべきでしょう。

 従来から原子力施設の建設は、活断層を避ける国の基準がありました。既存の原発の下に活断層ありとなれば、その基準の趣旨から廃炉を提言することになり、それを政治が覆すことは困難になります。規制委は、ひたすら活断層を「創造」し、廃炉のための活動をしているように見えます。

 日本は政府も学会も歴史的に地震予知に力を入れてきましたが、3.11の東北大地震は、地震学会は何も言及していませんでした。規制委員会の活断層調査で、コンクリートを流した工事跡を活断層の痕跡と判断しました。要は科学的にはよく分からないと言うのが現実ではないかと思います。

 規制委員会の有識者会合等を委員長代理として仕切っているのが、島崎邦彦委員です。島崎委員は地震学者、東大名誉教授、元日本地震学会長、元地震予知連絡会会長です。しかし島崎委員には、よく分からないのではないかという学問的な謙虚さはないようです。有識者会合等における強引、傲慢、断定、意見封事などの理不尽な運営が、多々糾弾されています。要は任務である安全性の確保に関する内外の有識者や事業者の知見を結集できないのです。
http://ioj-japan.sakura.ne.jp/xoops/download/iojtayori_71.pdf

 規制委員会は人選を間違えたのかも知れません。また、科学者の知見だけで原発の廃止や再稼働を左右できるような独立した委員会は、制度として危険と言うべきかも知れません。

130523原子力規制委員会1

http://yohkan.iza.ne.jp/blog/entry/3078273/

 以下、産経新聞の主張を紹介させていただきます。(一部編集)
  http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130523/plc13052303240001-n1.htm

(紹介始め)

●全原発潰しに向かって暴走しかねない
 原子力規制委員会(田中俊一委員長)は、報告書了承の重大性を理解しているのだろうか。規制委が了承した報告書は、同委の下に組織された専門家調査団が先週まとめたものである。

 報告書は、日本原子力発電の敦賀原子力発電所(福井県)2号機の直下を走る破砕帯(地層の割れ目)を活断層と認定している。国の基準では、活断層の上に原子炉の重要施設を設置することは認められていない。

 それゆえ、最悪のケースでは2号機の廃炉を余儀なくし、企業としての日本原電の存続を危うくしかねない内容なのだ。そうなれば、国のエネルギー政策を揺るがすだけでなく、原発を受け入れて、長年にわたりエネルギー供給に協力してきた地元を裏切ることにもなる。

 事の重大性を考えれば、田中委員長以下、5人の委員が規制委として、時間をかけて議論しなければならない報告書である。その当然の対応がなされなかった。規制委は自己統御の機能を持ち合わせていないのでないか。このままでは、国内の全原発潰しに向かって暴走しかねない。

 原子力規制委員会設置法は「我が国の安全保障に資すること」を規制委の究極の目的に定めている。この点においても規制委の対応は不適切だ。

●内容以前の問題多々、なぜ急ぐのか
 島崎邦彦委員長代理と4人の専門家によってまとめられた報告書にも内容以前の問題がある。 破砕帯に対する見解が、当事者の日本原電と専門家調査団の間で正反対であるからだ。

 調査団は、2号機下の破砕帯を活断層であるとした上で、近くの浦底断層が活動した場合には、同時に動いて直上の重要な施設に影響を与える恐れがあるとする。これに対し、日本原電は、この破砕帯は12万~13万年前以降に動いた活断層ではなく、浦底断層との連動性もないと反論している。

 恣意性が入りにくい科学論争での、これだけの隔たりは、尋常でない。原因の1つは調査団による現地調査の不足である。

 もう1つの原因は、専門家の選ばれ方にある。過去に原発の地質調査に関わったことがある大学教授などを一律排除したために、詳しい知見を持つ専門家が参加していない。その上、変動地形学の専門家に偏った。

 この偏りは、問題点として専門家自身から指摘されているほどである。さらなる原因は、日本原電の主張に耳を傾けようとしないことにある。複雑な地層に隠れている活断層の調査では、多角的な議論が不可欠だ。

 日本原電は、活断層ではないことを示すために6月末までの追加調査を実施中だが、専門家調査団は、その結果を待たずに報告書のとりまとめを急いだ。

●孤立と独善
 これら一連の対応は、規制委が自ら定めた「原子力規制委員会の組織理念」に反するものだ。「国内外の多様な意見に耳を傾け、孤立と独善を戒める」としているではないか。

 規制委が多用する「可能性が否定できない」の論法は、独善そのものにほかならない。

 海外の研究者などによる第三者検討チームからも日本原電の見解を支持する中間報告が出された。同社が委託した評価とはいえ、真摯に受け止めるべきである。

●今こそ政治の指導力を
 不可解なのが政治の沈黙だ。日本の商用原子力発電は日本原電によって始まっている。そのパイオニアが規制委の槍玉に挙げられて、そこから原発廃炉のドミノ倒しが始まりかねない状況であるにもかかわらず、国会議員の間からは、事態改善に向けての積極的で具体的なメッセージが聞こえてこない。

 規制委は、法律で独立性が保証されている三条委員会である。だからといって、拱手傍観していれば資源貧国の日本のエネルギー政策は、確実に破綻する。シェールガスなどを発電に使っても、基幹電源の原子力なくしては、貿易赤字の肥大が止まらない。

 行政権が内閣に属していることは憲法に照らしても明らかだ。安倍晋三政権には、規制委の独立性を尊重しつつ、長期的な展望に立って、克服すべき課題と方向性を明確に示してもらいたい。政界だけでなく産業界も、原子力の安全利用の必要性について建設的な提言をしていくべきである。

(紹介終わり)

以上
(うまし太郎)
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未分類 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2013/05/24 07:34
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