事実やデータに基づく主義主張を

 三橋貴明さんは、公開されているデータを徹底的に活用して日本経済の問題点や課題をえぐり出しています。現実をベースにした分析は、大変説得力があります。

 逆に現実を見ない主義主張は山とあります。参院選では自民党以外の多くの政党が「脱原発」を掲げましたが、我が国のエネルギー問題をどうするかの現実問題には触れているところはありませんでした。本来現実問題に対応しなければならない政党すらこんな有様です。

 民主党政権が酷かった典型です。財政上の問題を無視して、子ども手当など口当たりのよい政策を並べました。どのように実現させていくかの現実論がありませんでした。マスコミも一方的に民主党に同調しましたから、同じ穴のムジナです。結果として、国家として危ない状況に至りました。

 現実のない主義主張は、単なるイデオロギーです。対案のない「脱原発」は、イデオロギーにしか過ぎません。現実の問題に何の役にも立ちません。

 企業が事業戦略を立てる時、まずは事業環境分析を徹底的に行います。自社の強み・弱みとは何かの内部環境分析と、競合他社の動向とか、市場の動向など、自社を取り巻く外部環境分析です。様々な視点で、現実を事実やデータでよく見ましょうと言うことです。その上で問題点・課題を抽出し、その解決のための戦略を立てます。この環境分析がない戦略は現実性がない架空の戦略になります。単に現実がないイデオロギー、別の言葉では抽象論を言っているに過ぎないことになります。

 今参院選後の安倍政権の喫緊経済の課題として、消費税増税、TPP交渉問題があります。このTPPに関して、三橋貴明氏が、国基研の田久保忠衛氏、櫻井よしこ氏と討論した時のやりとりが、三橋さんのMLにありました。大変面白いので紹介させて頂きます。田久保さん、櫻井さんは尊敬しているのですが、こと経済問題に関してでしょうか、その主張は事実に立脚しているとは言えないようです。この場合は三橋さんに勝負ありです。

 このような発言力のある人達の事実を誤認識した主張は、国民をミスリードしてしまいます。この際は、三橋さんの話もよく聞いていただき、事実やデータに基づいて解釈したTPPについて、改めて主張を聞かせて欲しいものです。
          130731事実・データでものを言おう

(紹介始め)
 TPPや消費税を推進する人の特徴は、「抽象論」しか話さないことです。「国を開くんです。アジアの成長を取り込むのです。中国包囲網です。日本の農業は世界に羽ばたけます。まさか、国を開くのに反対するんですか?」

 「国の借金がGDPの二倍に達しています。将来世代にツケを残さないための増税です。そもそも、消費税増税は国際公約です」

 この手の抽象論に、三橋たちが容赦なく「具体論」で反対するわけですが、そうすると彼らは「別の抽象論」を持ってきます。先日、あるイベントで国家基本問題研究所の田久保忠衛氏が、
「TPPは国を開くためにやるんです」
と仰ったので、三橋が例により、

「国を開くって具体的に何ですか? 日本の関税は諸外国よりも低く、十分に国を開いているわけですが。それとも、グローバル企業の為に国内の制度を変えることが『国を開く』という意味なんですか? 国を開くという抽象論のために、日頃から文化や伝統や歴史を大切になどと言っている人が、アメリカのグローバル企業のために日本市場を差し上げるというわけですか? くだらない抽象論はやめて、具体論で議論しましょうよ」

と、申し上げたところ、今度は櫻井よしこ氏が、例の口調で、

「女性として、反論、させて、頂きます。アジアの、成長・・・」
と言いかけたので、三橋は空気も司会者の怯えた視線も無視して、

「何がアジアの成長ですか。TPP交渉参加国のGDPは八割が日本とアメリカです。TPPにアジアなんてないんですよ」
と反論すると、櫻井氏が、

「アメリカにモノを売るという選択肢も・・・」
と言ってきたので、容赦なく、

「アメリカに売るものといえば、家電と乗用車でしょ? アメリカにおける家電の関税は5%、乗用車は2.5%に過ぎません。そんなものを取ってもらうより、アベノミクスで円安が進んだ方が輸出企業の競争力は上がりますよ」

とやりましたので、三橋は今後永遠に、国基研のイベントに呼ばれることはないでしょう。

 まあ、それはいいんですが、ガチで討論すると、TPPも消費税も推進派側は勝ち目がないのです。何しろ、TPPも消費税も「やってはならない理由」はいくらでも上げられますが、「やるべき理由」は皆無なのです。

もちろん、あらゆる政策は善でも悪でもなく「タイミング」です。将来的には、日本の消費税増税やTPP参加を「やるべきとき」が来るかも知れません。未来がどうなるかなど、誰にも分かりません。

 とはいえ、現時点では全くダメです。そんなことは(恐らく)分かっているからこそ、推進派はやたらと「抽象論」でやってくるわけです。我々はともかく、一般の国民に対しては、抽象論で「黙らせる」ことができます。

 抽象論とは「相手に思考停止させ、沈黙させる」ことを目的にした手法なのです。もちろん「レッテル貼り」も同じです。

 抽象論やレッテル貼りに対し、黙っていてはいけません。言葉、フレーズ、用語の意味をきちんと考え、相手に「定義」を問いかけて下さい。特に、TPPも消費税も経済絡みの話なので、「数字」でやるのが効果的です。

(紹介終わり)

 三橋さん、頑張って下さい。

(うまし太郎)

人気ブログランキングへ
スポンサーサイト
未分類 | コメント:(0) | トラックバック:(0) | 2013/07/31 12:53
コメント:

管理者のみに表示